金継ぎスッテップアップクラス3回目    (7/23、7/25)

2020年07月29日

金継ぎスッテップアップ3回目クラスが先日無事終了しました。みなさまありがとうございました。

会場のJIKE HOUSE さんでは、「JAPANESE ALOHA SHIRT西村昌子展」企画展中でした。

大きな欠け埋めを継続されている方、ニュウ部分の蒔きに入られた方、拭き漆に取り組まれている方と、個々の作業が三様の木曜日クラス。

土曜日クラスはお二人とも割れ欠けを複数同時に進めていらっしゃいます。


麦漆や錆漆の硬さや組み立てる順番など、作業は季節や自分の予定に合わせて、その時々で変わることもあります。例えば薄い陶片の場合は柔らかい麦漆を作ったり、大きな欠けを埋めるときにはやや硬めの錆を作る、割れの状態によって組み立ての時間をシミュレーションしてみるなど、途中途中その場面が来た段階で説明していきました。座学の時も少し触れていますが、実際に自分の目で見ながら進めるとより分かりやすいかなとも思います。

この回でもう一つお伝えしたことは錆漆を埋めた場所の際の処理です。欠け部分を埋めていくと知らず知らずのうちに輪郭がオーバーし、もとの欠けと違う形になっていることがよくあります。事前にマスキングをしてはみださないようにするのも手なのですが、はがしたときに隙間や段差ができていることもあるので、漆が染みない素材であるなら際のカバーはしないほうが工程数が少ないかもしれません。

触ったときに埋めた部分との段差がないほうが仕上がりが綺麗なので、途中の掃除を何度か挟み、欠けた箇所に錆漆が過不足なく行き渡るよう、際の処理は丁寧にするとよいと思います。


梅雨期間は漆の働きが活発になり硬化も早く、一つ一つの工程が進みやすい時期でもありますが、漆にかぶれやすいというマイナス面もあります。何度か経験すると免疫がつきますが、ご自宅で作業を進めるときは十分な防御対策をして、もしかぶれが強くなったら少し作業をお休みしてくださいね。


 寺家スタジオさんの展示会の都合で、次は8/20(木)13:00〜のみです。

どうぞよろしくお願いいたします。