金継ぎ修理



金継ぎ(きんつぎ)は、陶磁器の割れや欠け、ヒビ等の破損部分を漆によって接着し、主に金・銀など金属粉で装飾して仕上げる修復の技法です。金属を使用しない漆塗り仕上げも金継ぎと称しています。
 
うつわ継ぎ山鳥の金継ぎ修理は、破損した状態のありのままから修理を行い(ヒビを更に割る処置等はしておりません)、普段使いの食器ですので実用に充分な強度を、また元の姿の良さは残しつつ最小限の加飾を心掛けながらも鑑賞にも耐え得る、用の美に沿う姿を目指して進めています。
 
ご依頼品や講座を通じて漆を身近に感じ、漆工芸へ興味を持つきっかけになれば幸いです。

 

修理例

修理費についてはおおよその目安として

(漆塗り仕上げの場合)

縁の欠け   3,000円〜  

小片割れ(2編)の接合 4,000円〜 

欠損造作 5,000円〜

を設定していますが、陶器/磁器の違いによる割れの状況や、使用する素材(金、銀、真鍮や錫)など、それぞれの理由や組み合わせで大きく差が生じますので、まずはご相談くださいませ。お見積もりは無料ですのでお気軽にお問い合わせ下さい。


仕上げについて

🟡本金、本銀は素材の重厚感がありますが、昨今の急激な高騰で時価とさせていただいています。

⚪️代用金(真鍮)、錫は気軽に金銀の雰囲気を味わえます。特に錫は強度もある程度ありますので普段使いのうつわにお勧めです。

🔴漆塗り仕上げも簡素な雰囲気があり、蒔かずに仕上げた方がより器の素朴さを引き立たせることもあります。

お見立ても賜りますのでお気軽にご相談ください。



陶器 

粘土層から採れた陶土を原材料として、土の質感を残した素朴な風合いです。土ものと表現することもあります。破損でほつれや土こぼれがあるので錆漆(漆のパテ)で破損箇所を埋める作業が多く、修理箇所は地殻の断層のようなダイナミックな痕跡も味わいがあります。



磁器 

ガラスの材料になる珪石・長石を含む陶石を細かく砕いて粘土にしています。白さとなめらかさが特徴で、直線的に破損することが多く見受けられます。ほつれが少ないので修理跡は細く繊細なラインが特徴です。


ガラス類

修理に使用するガラス用漆はケイ素に反応する接着剤が配合されていて、これまで難しかった硝子の修繕ができるようになりました。ガラスの透過が使う際に見どころになるように、鋭利な接合箇所が安全に使えるようにするために、陶磁器の修繕より工程数がかかるので、修理期間を多くいただいています。



その他

金継ぎから派生する各種修理も承っています